特定分子に依存しないバイオ検出システムの胃がん・未病判定への応用

当社の新しいバイオ検出システム(PepTenChip®)に関する研究成果が、2025年10月21日付で Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis に掲載されました。

Title: Cancer risk-determination using gastric juice by a novel peptide microarray with statistical data processing
DOI: https://doi.org/10.1016/j.jpba.2025.117210
Yuki Tominaga, Xiaoyan Wu, Muxin Wei, and Kiyoshi Nokihara

論文の概要

構造ペプチド × アモルファスカーボンが拓く、新たな生体計測技術

•ペプチドマイクロアレイ PepTenChip を用いて、胃液検体による胃の前癌病変の判別を実施した。

α-helix、β-sheet、β-loop 各構造ペプチドで判別精度を比較したところ、α-helix構造が最も高い精度を示した。

α-helix型ペプチドプローブを詳細に検討し、前癌病変判別に有用な特定ペプチドを同定した。

•この成果は、胃の前癌病変の早期発見に有効なバイオマーカー開発につながる可能性を示した。

•今後、多様な検体へのPepTenChip応用により、簡便で汎用的な検査システム構築が期待される。

関連情報

関連動画:新規原理に基づくバイオ検出法まとめ動画公開  https://hipep.jp/?info=20241119

①PepTenChip®/PepTenCam動画   字幕日本語 https://youtu.be/-Zli6QZVetU

②新規素材カーボン基板のご紹介  https://youtu.be/8R2ECpyeDC8

③手動アレイ化法:アレイヤーを所有しない研究者の方も簡単にアレイ作製ができます。ご自身の分子を用いたアレイを作ることができます。再生・再使用のためのプロトコル https://youtu.be/nYi6bdndjDE

★技術の詳細: Analytical Methods, Royal Society of Chemistry. 17, 4590-4598, 2025.  DOI:10.1039/D5AY00426H.

★関連する日本語版総説 軒原 清史, 化学工学第88巻2号 page 61-64, 特集「ペプチド科学の最近の進展」 新規原理に基づくバイオチップ(ペプチドマイクロアレイ)の開発と診断への応用