PepTenChip®

PepTenChip®システムは、アモルファスカーボンを素材とする基板上に、蛍光標識した構造ペプチドをプローブとして固定化したペプチドマイクロアレイです。
従来の手法とは異なり、蛍光強度変化を統計解析することで試料の判別を行う独自の原理に基づくユニークな検出システムです。

システムの特長

試料は液体であれば前処理なくアッセイが可能

PepTenChip®では、試料中の分子を網羅的に解析することが出来るため、精製などの前処理なくアッセイすることが出来ます。

対象分子は未知でもOK

PepTenChip®では、試料中の分子とペプチドマイクロアレイとの相互作用を蛍光強度変化パターンとして検出するため、特定分子に対応するプローブは必要ありません。また、アモルファスカーボンの導電性を応用してMALDI-TOFMSによる被捕捉分子の解析も可能です。

再利用可能で経済的

アモルファスカーボン基板とペプチドプローブはアミド結合により強く固定化されています。そのため、洗浄操作に対しても安定であり、適切な洗浄を行うことで十数回の再利用が可能です。

PepTenChip®システムの構成技術とワークフロー

構造ペプチドライブラリー

蛍光標識された構造を形成するペプチドライブラリーです。タンパク質を構成する3つの基本構造(α-helix, β-sheet, β-loop)が含まれます。これらの構造ペプチドライブラリーの構造は全て円偏光二色性(CD)スペクトル解析により構造確認しています。

アモルファスカーボン基板

特殊な樹脂を1200℃の高温で焼成することにより形成されるアモルファス(非晶質)カーボンを素材とした基板です。表面を特許技術でコーティングすることにより様々な誘導体化が可能です。

→ 誘導体化基板の一覧はこちら(クリックして表示)
製品名称チップ表面P/N規格・応用分野
ZeroFlat裸の素材PTC-ZF-NN-01基本用途:ユーザー自らが物理的な加工(切断加工可能)、表面修飾やコーティングなどの技術で加工して使用できる(物理的加工が容易)
ZeroWellウエル、裸の素材PTC-ZW-NN-01特注でウエル・溝堀、太陽光発電基板(燃料電池セパレータ)、半導体部品(カーボンウエハー)、航空宇宙機材等基礎研究機関
AMアミノ基PTC-AM-NN-01高度表面化学によるアミノ基表面修飾基板基本用途:DNA などのアニオン性高分子をイオン的に結合固定化、カルボキシル基を有する分子の固定化
CAカルボキシル基PTC-CA-NN-01基本用途:カチオン性高分子をイオン的結合による固定化。アミノ基を有する分子のアミド結合による固定化
MIマレイミド基PTC-MI-NN-01スルフィドリル基と反応、捕捉分子中のCysで固定化
BRブロモアセチル基PTC-BA-NN-01スルフィドリル基と反応、捕捉分子中のCysで固定化
SAストレプトアビジンPTC-SA-NN-01ビオチン標識生体分子を固定化

マニュアルアレイについて

PepTenChip®では、アレイヤーをお持ちでない方に向けたマニュアルアレイ用基板もご提供しています。

48スポット基板を使用します。
基板上のスポットに固定化する試薬を0.5 µL滴下します
スポットした基板を密閉容器に封入し、固定化させます
基板表面を流水や2-プロパノールで洗浄します。必要に応じてスクラブ洗浄も行います。
洗浄後の基板はスピン乾燥やエアブローによって乾燥させます
→ ペプチドアレイ化済基板の指定(クリックして表示)
製品名称P/N規格
PepTenChip®PAHPTC-PAH-01/02-01-100標識 αヘリカルペプチド100 種
PepTenChip®PALPTC-PAL-01/02-01-100標識 βループペプチド100 種
PepTenChip®PASPTC-PAS-01/02-01-100標識 βシートペプチド100 種
PepTenChip®PAGPTC-PAG-01/02-01-9696 種の標識糖鎖修飾ペプチド
BRPTC-BA-NN-01スルフィドリル基と反応、捕捉分子中のCysで固定化
SAPTC-SA-NN-01ビオチン標識生体分子を固定化

マニュアルアレイ作成の手順は動画を公開していますので、是非ご覧ください。

各種製品のご案内

チップ:表面誘導体化基板

→ 誘導体化基板覧(クリックして表示)
製品名称チップ表面P/N規格・応用分野
ZeroFlat裸の素材PTC-ZF-NN-01基本用途:ユーザー自らが物理的な加工(切断加工可能)、表面修飾やコーティングなどの技術で加工して使用できる(物理的加工が容易)
ZeroWellウエル、裸の素材PTC-ZW-NN-01特注でウエル・溝堀、太陽光発電基板(燃料電池セパレータ)、半導体部品(カーボンウエハー)、航空宇宙機材等基礎研究機関
AMアミノ基PTC-AM-NN-01高度表面化学によるアミノ基表面修飾基板基本用途:DNA などのアニオン性高分子をイオン的に結合固定化、カルボキシル基を有する分子の固定化
CAカルボキシル基PTC-CA-NN-01基本用途:カチオン性高分子をイオン的結合による固定化。アミノ基を有する分子のアミド結合による固定化
MIマレイミド基PTC-MI-NN-01スルフィドリル基と反応、捕捉分子中のCysで固定化
BRブロモアセチル基PTC-BA-NN-01スルフィドリル基と反応、捕捉分子中のCysで固定化
SAストレプトアビジンPTC-SA-NN-01ビオチン標識生体分子を固定化

チップ:アレイ化済み基板

アレイ化済み基板は、基板サイズは25×75 mm, 表面修飾はEMCAの3ブロック加工となります。

→ ペプチドアレイ化済基板の指定(クリックして表示)
製品名称P/N規格
PepTenChip®PAHPTC-PAH-01/02-01-100標識 αヘリカルペプチド100 種
PepTenChip®PALPTC-PAL-01/02-01-100標識 βループペプチド100 種
PepTenChip®PASPTC-PAS-01/02-01-100標識 βシートペプチド100 種
PepTenChip®PAGPTC-PAG-01/02-01-9696 種の標識糖鎖修飾ペプチド
BRPTC-BA-NN-01スルフィドリル基と反応、捕捉分子中のCysで固定化
SAPTC-SA-NN-01ビオチン標識生体分子を固定化

チップ:オリジナルマイクロアレイ制作

検出装置 (PepTenCam PTC-FDシリーズ)

インキュベーションカセット

サービスPepTenChip® 受託解析

サービスチップ捕捉検体の検出サービスとアレイ化

① 蛍光標識アレイ:蛍光検出のためには蛍光検出器が必要
→ ハイペップ研究所が受託解析サービスを提供、価格ガイドライン参照、都度見積

② MALDI-TOF-MSによる認識分子の解析
→ サンプルトレイ(ホールダー)に基板をセットして→ アレイに結合した分子のMALDI-TOF-MS測定が可能である。(右写真、文献下記)

③ 顧客の分子ライブラリーをテーラーメイドでアレイ化

文献  Nokihara, K. et. al., Peptide Science 2009, Okamoto, K., ed.; Japanese Peptide Society, pp 337-340, 2010.

カタログ・見積・注文書

forders PepTenChip® 製品代理店様向製品の特長(日本語版)
forders PepTenChip® 製品代理店様向製品の特長(中国語版)

forders 次世代バイオチップPepTenChip®(日本語版)
forders 次世代バイオチップPepTenChip®(英語版)

forders PepTenChip®システム概要(日本語版)
forders PepTenChip®システム概要(英語版)

forders 研究用アレイ蛍光検出装置(日本語版)
forders 研究用アレイ蛍光検出装置(英語版)

forders PepTenChip注文依頼書