PepTenChip®原理と説明

ハイペップ研究所が独自に開発した、新規バイオ検出法ではしばしばその原理がよく理解できないという発言が聞かれる。本論ではその疑問にお答えする

[1] ハイペップ研究所のPepTenChip®

HiPep研究所のコアテクノロジーを駆使し、バイオ検出用、マイクロアレイシステムが最近完成した。分子の固定化による感度と再現性が原因で、これまでにほとんどのプロテインチップ開発は失敗し、ELISAなどの溶液アッセイが主流となっている。しかし、弊社が開発した革新的なバイオ検出システムは、ELISAのような従来の「捕捉分子:標的」が「1:1」に対応する検出とは原理が全く異なる。PepTenChip®システムは、構造を形成するように設計した蛍光標識ペプチド(de novo ペプチド)*を捕捉分子とし、アモルファスカーボン素材のチップ基板に、高効率かつ再現性良く捕捉ペプチドをアレイ化する技術、およびフィールドで使用可能なメンテナンスフリーのポータブル検出器PepTenCam等の要素技術で構成されている。本システムの利用で、既知マーカー分子に依存することのない検査診断を可能とした。

*天然由来物や既存にない設計ペプチドをde novoデザインという

[2] PepTenChipシステムの測定原理

蛍光標識された捕捉ペプチドは認識する検体と相互作用して微小な構造変化をし、用量依存的な蛍光強度変化として反映される。この変化を「プロテイン・フィンガープリント」と命名した画像パターンとして可視化し統計処理(多変量解析等)することで検体の解析、診断へつなげることができる。用いる捕捉ペプチドの固定化法とチップ基板の特長からPepTenChip®は使い捨てではなく、繰り返し使用が可能であり、環境負荷の小さい経済性の高い検査手法を提供する。

[3] 臨床応用例

PepTenChip®システムでは、診断時に採取された体液等を検体として利用する、非侵襲的検査である。このシステムを利用することで、臨床医の個人的スキルに依存しない客観的な結果を出すことができ、リアルタイム、オンサイトのポイントオブケアが実現できる。本システムを利用した応用例として、(1)歯周病の簡易判定(2)胃液を検体とした胃癌早期発見のための前癌病変(未病)の判別(3)脳脊髄液を検体とした神経難病の一つ(指定難病13)である多発性硬化症と関連疾患の検査、病態分類等が専門臨床医とともに進められた。