【新規取扱】ペプチド合成用 各種高効率縮合剤

forders ペプチド合成用 各種高効率縮合剤 資料1

forders ペプチド合成用 各種高効率縮合剤 資料2

近年、技術進歩や留学などを通じた人材育成の成果から、安価な人件費を活用し様々な試薬が世界中で製造され、さらに製造国での消費量も増大していることは周知です。ハイペップ研究所では、自社研究に加え、受託業務でも多種多量の試薬を使用しており、とりわけペプチド結合生成のための縮合剤はアッセンブリー全体で使用するため、品質を厳しく管理しております。

信頼できる製造源を探すのは相当な労力を要する上、付随するCOAのHPLCデータだけでは十分に品質が保証できないケースに遭遇しているため、実際に合成に使用することで実用性の評価をしております。

以前からの知己である、Luxembourg Biotechnology社(LBT)の依頼を受け、自社使用のみだけでなく、代理店販売を行うことにいたしました。扱う試薬リストは製造元LBTのホームページを御参照ください。
関連文献も掲載されており、オ-プンアクセスであり、ダウンロード可能です。
https://www.luxembourg-bio.com/products/

従来から知られている縮合剤【表1】はハイペップ研究所でも、頻繁に使用する縮合剤ですが、最近はグリーンケミストリーという用語が注視され、試薬使用では毒性や可燃性・爆発性等安全性により敏感となっております。

表1. 従来からペプチド合成で用いられている各種縮合剤

P/N CAS # Common

Name

Chemical Name
HPLBT-HA 148893-10-1 HATU 1-[Bis(dimethylamino)methylene]–1H-1,2,3-triazolo[4,5-b]pyridinium 3-oxid hexafluorophosphate
HPLBT-TB 125700-67-6 TBTU O-(Benzotriazol-1-yl)-N,N,N′,N′-tetramethyluronium tetrafluoroborate
HPLBT-TC-T 330641-16-2 TCTU O-(6-Chlorobenzotriazol-1-yl)-N,N,N′,N′-tetramethyluronium tetrafluoroborate
HPLBT-PY-B 128625-52-5 PyBOP (Benzotriazol-1-yloxy)tripyrrolidinophosphonium hexafluorophosphate
HPLBT-PY-BR 132705-51-2 PyBroP Bromotripyrrolidinophosphonium hexafluorophosphate
HPLBT-HB 94790-37-1 HBTU N-[(1H-benzotriazol-1-yl)(dimethylamino)methylene]-N-methylmethanaminium hexaflourophosphate N-oxide
HPLBT-HC 330645-87-9 HCTU O-(1H-6-Chlorobenzotriazole-1-yl)-1,1,3,3-tetramethyluronium hexafluorophosphate
HPLBT-PY-A 156311-83-0 PyAOP (7-Azabenzotriazol-1-yloxy)tripyrrolidinophosphonium hexafluorophosphate
HPLBT-TP 125700-71-2 TPTU O-(2-Oxo-1(2H)pyridyl)-N,N,N′,N′-tetramethyluronium tetrafluoroborate
HPLBT-TO 136849-72-4 TOTU O-[(Ethoxycarbonyl)cyanomethylenamino]-N,N,N′,N′-tetramethyluronium tetrafluoroborate

2. HOBt関連縮合添加剤

P/N CAS # Common

Name

Chemical Name
HPLBT-05 123333-53-9 HOBt Hydrate Hydroxybenzotriazole hydrate
HPLBT-06 26198-19-6 6-Cl-HOBt 6-Chloro-1-hydroxybenzotriazole

通常、HOBtの無水物は爆発性の懸念がもたれ、1水和物で販売されることが多いのですが、縮合効率が劣るため無水物が良いとされ、ホットエタノールから簡単に再結晶でき無水物にできます。
このため、クロロ誘導体も開発され、ラセミ化に対しても安全性に対しても優れるとされています。また、これらの試薬は、DMF溶液、NMP溶液、CH3CN溶液でのご提供も可能です。

グリーンケミストリーの観点から、最近開発され、広く使われ始めた新しい縮合剤を次ページ【表3】に示します。
これらは、特にLuxembourg社が強みを持つ試薬で、国際的にも特許が取られている試薬です。

TCFH は 各種の縮合剤のプレカーサーといえます」最も頻繁に使用される HBTU はこのTCFHから合成されます。右図に相関をまとめました。これらは最近suitable for greener peptide synthesisとされ、安全性の高いプロセスに好ましいとされています。

3.特にLuxembourg社が強みを持つ新規高効率縮合剤

P/N CAS # Common Name Chemical Name
HPLBT-CO 1075198-30-9 COMU® (1-Cyano-2-ethoxy-2-oxoethylidenaminooxy)dimethylamino-morpholino-carbenium hexafluorophosphate
HPLBT-HD-C 1082951-62-9 HDMC 6-chloro-1-((dimethylamino)(morpholino)-methylene)-1H-benzotriazolium hexafluorophosphate 3-oxide
HPLBT-OX-P 3849-21-6 OxymaPure® Ethyl (hydroxyimino)cyanoacetate
HPLBT-PY-O 153433-21-7 PyOxim® [Ethyl cyano(hydroxyimino)acetato-O2]tri-1-pyrrolidinylphosphonium hexafluorophosphate
HPLBT-OX-K 158014-03-0 K-Oxyma 2-Cyano-2-(hydroxyimino)acetic acid ethyl ester, potassium salt, Ethyl (hydroxyimino)cyanoacetate potassium salt
HPLBT-HD-A 958029-37-3 HDMA 1-[(Dimethylamino)(morpholino)methylene]-1H-[1,2,3]triazolo[4,5-b]pyridine-1-ium 3-oxide hexafluorophosphate
HPLBT-OX-B 5417-13-0 Oxyma-B 5-(hydroxyimino)-1,3-dimethylpyrimidine-2,4,6(1H,3H,5H)-trione
HPLBT-TC-F 207915-99-9 TCFH Chloro-N,N,N’,N’-tetramethylformamidinium hexafluorophosphate

①反応性の高い試薬は分解も早く、特に用いる溶媒DMFの品質が重要です。縮合反応中に分解して反応効率が低下することが知られているためで、用時調整し、溶液での作り置きは避けるべきです。

②HATUは難ペプチドの合成で威力を発揮するとされる Golden Standard ですが、反応によってはPyOxim®の方が優れている場合があります。 PyOxim®はHATUに比べて安価であり、安定性もHATUと同等かそれ以上であるため、難ペプチド合成に威力を発揮します。

③実際、弊社でPyOxim® を難合成ペプチド製造に使用した結果、比較的良い成果を得ております。いうまでもなく、合成収率は配列依存ですから、特定試薬が万能ということは無いと思います。工業製造では各種の試薬で試行を繰り返し、最適化することも重要です。検討する試薬の選択肢をご提供するため、各種の縮合剤を扱うことといたしました。これらの新規試薬は、すでに欧米の大手製薬メーカでも創薬でバルクで使われております。

④基本的には、創薬・化粧品原料のためのバルク販売とし、最低販売量はKg単位です。

夏季(7月~9月)は販売しておりません。

 

最近、特に評価されている試薬の構造式を示します。